ノーガードという戦法(但し勝てるとは言っていない)

日々の思考を徒然とキーボードで打つブログ。

症例「俺が男になりたい訳」

今更だが俺は性同一性障害者である。

最近は性別違和って言うんだっけか?

あんまり調べてないから知らん。

 

何故調べないかって、俺はGIDである前に統合失調症だからだ。

GIDの治療をするには大前提として『心身が健康である事』ってのがある。

ずっと虐待され差別されてきたのに健康な訳あるか。

 

あと上記の経験や趣向による男女らしさを基準にするってのも禁止だから。

「この社会は男女平等です。貴女には全てから選ぶ権利があります」

そんな机上の空論で否定される性自認

 

さて、決定的瞬間は小学校入学まで遡る。

勿論幼稚園児の時も喧嘩と仮面ライダーが大好きなヤンチャ野郎だったけど、別にそれは止められてなかったから問題無かった。

いや幼稚園では大問題になってたけど性別にはあんまり関わらなかった。それ以前に暴れたり勝手な行動をしたりの問題児だったから。

で、小学校に入るにはランドセルがなきゃならない。

親に訊かれる。

「どのランドセルがいい?」

俺は一縷の迷いもなく黒くて格好いいヤツを選んだ。

でも親は

「女の子なんだから赤じゃなきゃダメ」

聞く耳を持ってくれなかった。

 

大嫌いな赤いランドセルを背負って学校に行く。

年頃になれば多少外見にだって気を遣いたくなる。

でも髪を短くする事さえ親は許してくれなかった。

生理が始まれば女子トイレにナプキンを持って入らなければならなくなる。

嫌でも胸が盛り上がってくる。

相変わらず喧嘩が大好きで喧嘩仲間だっていた。

でもソイツから言われたんだ。

 

「女の癖に。このオトコオンナ!」

 

一瞬で頭に血が上った。

裏切られたと思った。

対等に喧嘩してると思ってたのに。

お前らは俺を男だと思ってくれてると思ってたのに。

『男になりたい』

初めてそう明確に思った。

 

中学生になると逆境はより強まる。

体格差が生じてどんなに鍛えてもハンデができてしまう。

体育の授業も本格的に男女別になり、女子の友達が殆どいない俺は正に村八分だった。

とうとう修学旅行では部屋割りと自由行動が同じ班という事で男友達と班を組んでいた俺をどうするか学級問題になり、更に旅先では借りていた時計を返しに友達の部屋に行ったら同室の他人に嫌な顔をされる散々な始末。

ちなみに旅館の部屋は人数的に余裕があった女子の部屋にぶち込まれ、そこでも勿論散々な目にあった。

そりゃそうだ、向こうにしたって人数の問題だけで知らない奴が部屋に紛れ込んでくるのは不愉快だっただろう。

 

高校はもう殆ど行かずに卒業した。

部活は勿論帰宅部

トイレに行かなくていいように自転車で行ける距離の高校を選んだら、そこはなんと男女比が3:7で入学式に教室の扉を開けた瞬間「終わった」と思った。

それでもテストの点と出席率さえ一定数あれば卒業できる学校だったから、午前か午後のどっちかだけに行って最低限を保った。

女子ばっかりで嫌な科目の時は図書室の準備室に隠れて小説を読み書きしていた。

総合学科だったから科目は選択制で、出席率も全科目での合算だったのが不幸中の幸いだった。

 

小さい頃からの『将来の夢』は板金か機械を作る系統の職業だった。

どちらにせよハード面を作る仕事に就きたかった。

昔から何でも分解する子供だったし、中学卒業の時には自作PCもやった。

機械が凄く好きだった。

でも偶然そういう会社を経営していた祖父から反対された。その反対する理由にぐうの音も出なかった。

「出張先のホテル代はどうする? 現場でもトイレや更衣室をお前の為だけに作らなきゃならない。お前がいくら言っても世間から見れば女だ、会社も女性を現場で雇うとなったら整備しなきゃならない。その費用を出すだけの価値がお前にあるのか」

至極全うな話だった。

でもそれ以外何も考えてなかったから、将来は白紙になった。

 

専門学校に進むつもりだったけど、行くだけ無駄だからやめた。

大学なんていうパリピの巣窟もゴメンだった。

高校は最低学歴として仕方なく行ったけど、目的も無しに行く大学なんて性別の問題しかなかったから。

 

考え無しに近所のマックでバイトで入ったけど、制服が男女で分かれててすぐに辞めた。

同じく近所のクリーニング工場にもバイトで入ったけど、そこには女の人しかいなかったからすぐ辞めた。

 

女の人は怖い。

何でもグループで行動する。

その癖そのグループの中でイジメが起こる。階級が作られる。

ファミレスでも居酒屋でも、女の人だけだと会話は誰かの悪口一色だ。

さっきまで笑って話していたのに、誰かが席を外した途端その人への文句で盛り上がる。

不信感しかない。

皆ああやって"皆と仲が良いフリ"をしているのだ。

向かい合えば誉めあっていても視線が外れた瞬間にお互いを罵りあっているのだ。

少なくとも俺の男友達は違う。

不快だったら指摘するし、良いところは誉めるし、間違っていたら怒る。

興味がある事は共有するけど無い事は共有しない。

悪口だって本人の前で言うし、そういう時は周りでちゃんとフォローする。

男は思ってもいない事は言わないし、言ったところで正直後が続かないから訂正する。

 

趣味、趣向、仕事、性格。

全てが男寄りで、全てが女性にむいてなかった。

だから男になりたいと思った。

医学的になれると知った。

医学上それは出来ないと却下された。

 

でも、こういう理由以外で、性同一性障害になるんですかね?

本当に何もかもが平等で自由に選択できたとしたら、LGBTQなんて言葉も要らないし、そんな概念も生まれないですよね?

何の為に僕らは戦っているんでしょうか。そもそも何と戦ってるんでしょうか。

答えて下さいよ、先生。

専門家なら知ってますよね?

ねぇ、センセイ。